日本鉄バイオサイエンス学会

第33回学術集会開催の挨拶

第33回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会開催にあたって

 この度第33回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会を平成21年9月12日(土)、13日(日)に倉敷市芸文館で開催させていただくに当たりまして、学会員及び参加予定の皆様に対し心より歓迎の意を表し、ご挨拶を申し上げます。
 今回は第33回に当たり、本学会設立後1/3世紀を迎えました。本学会は、鉄代謝研究会として1977年スタートし、本大会で学会に改組後7回目となります。
 本大会では、岡田茂先生に特別報告として、「日本における鉄研究の流れと将来への拡がり ─実践としてのミャンマーでの国際共同研究─」を粟井通泰先生の司会でお願いしております。
シンポジウムとしては、医学領域では、鉄制御ホルモン:ヘプシジンの臨床的側面に焦点を当てて「ヘプシジン定量の基礎と臨床」を、ノバルティスファーマの協力を得て、発売後1 周年を迎えた経口鉄キレート剤の「鉄過剰症:病態の理解と治療の進展」を、さらには、鉄代謝関連分子を中心として「鉄輸送関連タンパクの新しい展開」を、自然科学領域では、植物の鉄利用と代謝に注目して「植物における鉄の利用とその制御」を企画しております。
また岡山県栄養士会のご協力をいただいて「肝疾患における鉄と栄養」と題して合同セミナーを、加えてランチョンセミナー、会長報告等を準備中であります。
 このところ生物を対象としたアカデミックな世界にあっては、鉄が生体内金属の中核に位置づけられ、ヒトの疾病管理・健康維持の上からも、地味ながらも着実にその重要性が認識されて来ております。このような時代背景の中で、いろいろの領域から新たな鉄関連の研究成果を積極的にご発表いただき学術集会を盛り上げていただければこの上ない光栄に存じます。
 我々の教室では、木村郁郎名誉教授が瀬戸内海の多島美を一望する牛窓ホテルで第12回を快晴の下で開催させていただきました。あれから早いもので約20年が経過し、今回は、天領の地:倉敷を会場に選択させていただきました。落ち着いた古い商人の町のたたずまいを残す街並みをご出席の合間に散策していただければ幸いです。
 なお、本大会の記念と致しましてヴァイオリニストの土田越子氏をお迎えしてヴァイオリンコンサートを初日学術集会終了後に企画しております。素晴らしい音色の中に身を沈めて、旅の疲れ、学術集会出席後の疲れを癒していただければ幸いです。皆様方のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げております。
第33回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会
会長 木村文昭

 

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