どのくらいの方が鉄欠乏状態にあるのでしょうか
私は、1981年から1991年にかけ、日本人女性の鉄欠乏の頻度を調査したことがあります。
3,015名の女性を先の表にしたがって分類すると、鉄欠乏性貧血8.5%、貧血のない鉄欠乏 41.8%、健常女性 43.6%、その他6.5%で、女性の半数になんらかの鉄欠乏がありました。
とくに、40歳台では17.2%に鉄欠乏性貧血が認められました。
次の図は私が勤務している香川県赤十字血液センターにおいて、400ml献血ができなかった人の割合を示したものですが、17%の女性が献血できておらず(ヘモグロビン値が12.5g/dl未満)、30~40歳台では35%もの方が献血できていません。
下記の表は 毎年 厚生労働省が調査している国民健康・栄養調査の結果です。青壮年をみると、男性の貧血はほとんどありませんが、女性では40歳台で4人に1人が貧血という実態を知ることができます。