2020年 子年 新年のご挨拶

年頭のご挨拶

理事長 豊國 伸哉(名古屋大学医学系研究科 教授)

新年を迎え、会員のみなさまにおかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。

令和2年になりました。平成の30年間にバイオ鉄研究は著しい発展をみせたと思います。

DMT1やferroportinを代表とする種々の鉄トランスポーターの発見、新たな鉄制御ペプチドホルモンであるヘプシジンの発見、触媒性2価鉄を検出できるturn-on蛍光プローブの開発の成功など、実に多彩な出来事がありました。年1回の学術集会自体も昨年度は南山幸子会長のご努力で大変多彩な興味ある内容になっていたと思います。2020年、本学会をさらに発展させ、学際性を高め社会に貢献できる存在にしていくよう努力する所存ですので、会員のみなさまの御協力、御支援を賜りたく、心よりお願い申し上げます。

地球上のすべての生命体は鉄なしで生きることはできないため、鉄代謝は化学・生物学・農学・薬学・医学などのほぼ全バイオ領域に関連してきます。バイオ鉄研究の内容はさまざまな本学会より大きな学会でも論じられておりますし、特定の酵素、化学反応や治療法に関する、小さな学会や研究会でも論じられています。

会員のみなさまへの私からのお願いは、バイオ鉄に関する研究を他の学会でも多数発表していただき、バイオ鉄研究の重要性を広めていただきたいということです。また、他の学会でバイオ鉄の研究をしている研究者を是非本学会へ引き込んでほしいと思います。そして、この学会をバイオ鉄研究のメッカならびに坩堝(るつぼ)にしたいと願っております。

鉄代謝研究会としてスタートした本学会も新旧交代が徐々に進んできました。2012年に初めて提唱された、「鉄依存性の制御された壊死」であるフェロトーシス (ferroptosis) はみごとにブレークスルーを果たし、いろいろな分野を巻き込みながら発展しつつあります。昨年くらいからNature誌などでもフェロトーシス関連論文を見かけるようになり、1つのブームがきているのがわかります。種々の神経変性疾患、子宮内膜症、ウイルス性肝炎、アスベストによる中皮腫など過剰鉄との関連が明らかでありながら、本学会の存在さえ知らない研究者もまだまだ沢山おられると思います。バイオ鉄に興味を持つ若手をひとりでも多く本学会にお誘いいただきますよう、会員のみなさまの御協力をよろしくお願いいたします。

今年の第44回日本鉄バイオサイエンス学会は旭川医科大学病院腫瘍センターの鳥本悦宏教授のお世話で9月4日〜5日に北海道旭川市星野リゾートで開催されます。会員の先生方ならびに新しい先生方の多数の御参加をお待ちしております。

末筆になりましたが、本年も会員各位におかれましては、健康と安全に十分に留意され、ますます御活躍になることを祈念しております。

 

2020年1月1日

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