第38回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会開催にあたり:大会長挨拶

平成26年9月6,7日に仙台で第38回日本鉄バイオサイエンス学会を開催させていただくことになりました。

鉄は生命現象に必須な元素であり、鉄に関する研究は細胞機能維持の根源に迫る極めて重要な研究であります。日本鉄バイオサイエンス学会は、化学、植物、動物、ヒトと種を越えて鉄に関わる研究に携わっている研究者が集う学会であり、学術的に高いレベルのディスカッションが熱く交わされる学会であります。

臨床においても、癌化や酸化ストレスなど鉄が疾患に密接に関係していることが明らかになりつつあること、急速に鉄代謝の分子基盤が明らかになりつつあること、鉄過剰症に対する治療薬が開発されたことにより、鉄研究は非常に注目されている領域といえます。

このような状況を鑑みて、今回の学会では、「鉄と腫瘍」という臨床的なテーマのシンポジウムと「ミトコンドリアと鉄」という基礎的なテーマのシンポジウムを企画いたしました。この他、専門家による特別講演、ランチョンセミナーを開催するとともに最先端の鉄研究の演題を幅広く募る予定です。これらの充実したプログラムを通じて鉄研究を発展させ、生命現象のより深い理解につなげたいと考えています。

本学会を仙台で開催するのは今回が初めてとなります。初秋の仙台は海の幸、山の幸を存分に楽しむことができます。東北をさらに盛り上げていただくべく、できるだけ多くの会員の皆様にご参加いただくことを心よりお待ちしております。

第38回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会

会長 張替 秀郎

(東北大学大学院医学系研究科血液・免疫病学分野)

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